三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

「007」シリーズの3代目ジェームス・ボンド、ロジャー・ムーアさんが亡くなりましたね。

容姿が美しくて艶っぽさと軽妙さも持ち合わせたボンドさん、好きでした。20世紀がどんどん遠くなってゆく気がして寂しいです。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「メッセージ」

SFですが、いわゆるSF映画とはかなり趣の違う映画で、戦闘シーンやアクションはなく、面白いと思う人と退屈と感じる人で評価が分かれそう。

 

ある日突然、地球に現れた12体の宇宙船。 彼らの飛来の目的とは? 軍から召喚された言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、彼らの文字を懸命に読み解くうちに、時間をさかのぼるような不思議な感覚にとらわれてゆく。そして明かされる彼らが地球を訪れた理由とは… というお話。

 

北海道の上空にも現れた宇宙船は「柿の種」にそっくりだし、ぼんやりと映し出される宇宙人の姿も、我々には馴染みの深い生物に似ていますが、笑えるほどの明るさはありません。 

 

「宇宙船=地球侵略」と、パニックに陥る中国やヨーロッパ、南米などの描かれかたは特徴的で、それはそのままアメリカが感じているその国のイメージのようで興味深い。

 

『言葉は最も有効なコミュニケーションの道具であり、同じ言語で話すことは価値観を共有することだ』という台詞が印象的で、共通の言語でお互いを理解し共存しようという趣旨は解るが、ヒロインの見る夢を中心に、現在・過去・未来と時系列が入り乱れて理解しにくく、何を描きたかったのかイマイチよく分かりません。 作り手の思い入れだけが先行した分かりにくい映画を、頭を使う知的な映画だと錯覚させるのはいけません。

 

「イルマーレ(‘06)」に登場した家を思い起こさせる湖畔に建つガラス張りの家に佇むヒロインの姿や、幼い娘に向ける眼差しなど、映像は感傷的で美しいのですが、全編を通して暗くもの悲しく、不安を煽る重低音の音楽との相乗効果でデート映画には不向きかな。

 

◎日曜かんたんブランチ

旬のアスパラガスと安価な鶏むね肉で「マヨぽん炒め」を紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

旅をするのにぴったりの季節。2週にわたり乗り物にちなんだ名曲をお届けしていますが、今週は、初代コロムビア・ローズさんの「東京のバスガール(S32)」をお届けしました。

 

*各コーナーへの感想やリクエスト曲、あなたのつぶやきお便りもお待ちしています!

最近の記事

ページTOPへ