第607回 北陸放送番組審議会サマリー
2025年3月10日 18:00
カテゴリ:2025(令和7年)
開催日:令和7年3月10日(月曜)開催
【出席委員】 7名
森本 章治 委員長 堀 直子 副委員長 大樋長左衛門 委員
西尾 眞友 委員 高橋 涼子 委員 長澤 裕子 委員
柴田 剛介 委員
【議事】
・第33回(令和6年)番組審議会賞 表彰式
・ラジオ・テレビ 令和7年3月の主な番組放送予定
・テレビ番組批評
MRO報道特別番組 「俺はまだ、能登におる。」
令和7年2月11日(火・祝)午後3:49~4:50
<各委員からの主な意見のまとめ>
・地元局であるMROでしか作ることができない番組だった。インタビュアーとその対象者が能登の高校の同級生で、現在はそれぞれ能登と金沢で暮らす正反対の立場の中で1年間取材を続けるという、ありそうで無いシチュエーションでの番組制作だったと思うが、あえて取り組んだことに敬意を表したい。
・久々にテレビで感動した番組だった。能登が好きだという気持ち、そして好きだけど将来が不安な正直な気持ち。取材対象の等身大の思いが伝わってきた。この番組を見たら能登が好きになる、関心をもってくれるような素晴らしい番組だった。
・被災地で頑張る人々は一見元気そうに見えるが、精神的にギリギリにところでやっている。立ち止まったら動けなくなるから走り続けている。だからこそ、周りのサポートが必要だと感じた。報道も何ができるか、できるサポートを続けてほしい。
・「ふるさととは何か」を考えさせれた。そこから離れた人は自分のルーツや思い入れを込めているが、そこに住んでいる人間は日常を淡々と必死に生きている。この番組は「ふるさと」を変に押し付けるのではなく、そこに住む人間のリアルを伝えていた。
・能登を離れた記者の迷い、後ろめたさが伝わってきた。今は能登で暮らす同級生とは絶対に交わらない環境だが、記者のこの思いを「いいじゃないか」と許す飾らない2人の関係に徹底的にフォーカスしていた点がよかった。
・ドキュメンタリー番組、報道番組であるなら、記者と取材対象との適切な距離感が必要だと思うが、取材対象を呼び捨てにする等この番組は同級生という2人の関係に振り切った番組だと感じた。
以上