三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ジェイソン・ボーン」

大ヒットシリーズの第5作。『自分はなぜ特殊諜報部員になったのか』の答えを追うボーンとCIAの追走劇を描く。 

 2002年に公開された第一作、そして第2作、第3作と、原作の小説に沿って製作されたが、4作目からは原作がなく本作品もストーリー性に欠ける。

しかし、ヒット映画に無理やり続編を作ると、増築に増築を重ねた家のように?あるいは、美容整形を重ねた顔のように? 元の形が判らなくなって困惑させられるもの。だから本作品のようにストーリーはバッサリと切り捨てて、ジェイソン・ボーンという男に再会することだけに主眼を置いた方法は正解かもしれない。

 

タフで寡黙で頭が良くて、忍者もビックリの神出鬼没ぶりを見せるボーンの鮮やかな手口は健在だし、追いかけるCIAのしつこさと残酷さと派手さも変らない。車も家も壊しまくり、撃って撃って殺しまくるのであります。

 

マット・デイモンのボーンは相変わらず魅力的だが、ときおり挟み込まれる過去の映像に、やはり15年の歳月を感じる。ボーンを宿敵として追う暗殺者役のヴァンサン・カッセルも、かつて『イタリアの宝石』と呼ばれたモニカ・ベルッチと結婚していた頃に比べるとすっかりオジサンになったし、CIA長官役のトミー・リー・ジョーンズにいたっては、まるで妖怪のような怪しさをかもし出しているのであります。 

 

そのぶん、と言ってはなんですが、ジュリア・スタイルズとアリシア・ヴィキャンデルがとても素敵です。ボーン以上に寡黙なこの二人の女性の、強くて美しくてミステリアスな演技が、男のドラマをしっかりと支えています。

 

ただでさえスピードが速い上に、手持ちカメラのようなブレを見せているシーンがあるので、車酔いしやすい人はご用心。

あまり前の席で見ない方が良いかも。

 

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