三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「シン・ゴジラ」

久々の日本制作版ゴジラは怪獣映画と言うよりも社会派映画。未確認巨大生物の出現に慌てふためく政府や有識者の混迷振りがリアルに描かれているのは良いけれど、映画全体の7割近く(そう感じました)が会議のシーンで、難解で膨大な台詞の連続にげんなり。主演の長谷川博己(内閣官房副長官役)や米国大統領特使役の石原さとみの台詞などは、まるで早口言葉を聞いているようでした。

 

で、散々じらせてようやく姿を現したゴジラはというと、まるでウツボのバケモノみたいで、恐いというより気持悪い。真赤なうろこをばっさばっさと撒き散らすシーンで、生理的な嫌悪感を感じて叫びそうになりました。 その後、巨大ウツボは進化を続け、私たちが知っているゴジラらしい姿になるのだが、目はウツボ時のままでやっぱり気持悪い。

 

ゴジラが誕生して60年、悪役だけどなんとなく憎めない、私たちが愛着をもって見守ってきたゴジラなのに、日本発としては初のフルCGで制作されたという今回のゴジラは、誕生の背景や人間味というか個性が全く描かれておらず、それじゃあただのバケモノでエイリアンと同じ・・・ 

 

未曾有の災害に対する政府の慌てぶり、やたらと出てくる「想定外」の言葉。法律に照らし合わせるために、あるいは責任の所在を巡って行われる会議・会議・会議。アメリカをはじめ諸外国の反応に弱腰の日本政府。それらは東日本大震災の当時を連想させて、ゴジラが遠くへかすむ。

 

娯楽映画としての見どころはハリウッド並みのエキストラ数をそろえたパニックシーンと、全面的な協力をしたという自衛隊の活躍ぶり。昭和を感じさせる懐かしいテーマ曲と、ワンシーン出演している有名俳優を探すこと、かな?

 

◎日曜かんたんブランチ

夏には常備しておきたい「めんつゆ」の、かんたんレシピをご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

平尾昌晃さん昭和33年のヒット曲「星は何でも知っている」をお届けしました。

 

 

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