三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「あやしい彼女」

2014年に公開された韓国映画「怪しい彼女」の日本版リメイク。 

韓国版を観ていない私は先入観なしに楽しめました。コメディですが、ジーンと涙ぐむシーンが何度もあって、おとぎ話のようなラストシーンも爽やかでした。 

 

ケチで口汚い、73歳の嫌われ婆さんのカツ(倍賞美津子)が、娘(小林聡美)と喧嘩して夜の街をさ迷い、明かりの灯る写真館の前で憧れのオードリー・ヘップバーンの写真を見つめるシーンで先ずジンとくる。 写真を撮ってもらって外に出ると、なんとカツは二十歳の自分(多部未華子)になっていた・・・ 名前を節子に変え、髪型も服装も変えて、なりたかった自分、歌手への夢を追いかける・・・ 

 

主演の多部未華子がとってもキュート。中身は73歳のカツのままという設定なので、口は悪いし態度はでかいし・・・ でも童顔の彼女が演じると明るくて魅力的。昭和の名曲を熱唱する歌声もなかなかです。

 お母さんは生まれたときからお母さんだったわけじゃない。幼い昔があり、夢見る少女時代もあったはずだけど、それを知っている子どもは少ない。 カツを疎ましく思っている娘が、辛い母の半生を知って和解するシーンでは涙がぽろぽろ流れました。

 

戦後の混乱期をカツと二人で生き抜いてきた次郎役の志賀廣太郎も大活躍。遅咲きの俳優さんだけど、何しろ声が良いしね~。 厚化粧のセレブ奥様の役で、懐かしい昭和のヒット曲「他人の関係」を♪パッパッパパッパ♪と歌った金井克子さんも出演しています。70歳になられたそうですが、抜群のスタイルと美脚は健在でした。 

 

今までの人生経験と経済力を持ったままで、肉体だけ20代に戻れたら・・・と夢みる中高年の願望を叶えてくれる映画です。

 

◎日曜かんたんブランチ

「清美オレンジのゼリー」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

金沢市のユースケさんのリクエストで、昭和14年の「懐かしのボレロ」

(作詞:藤浦洸 作曲:服部良一)を 藤山一郎さんの歌でお届けしました。

 

*各コーナーへの感想やリクエスト曲、あなたのつぶやきお便りもお待ちしています!

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