三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「クリード チャンプを継ぐ男」

シルベスタ・スタローンが自ら脚本を書き主演して大ヒットした「‘76 ローキー」の、あのロッキーが、宿命のライバルだったアポロ・クリードの息子アドニスを一流のボクサーに鍛え上げる物語。

いまさら「ロッキー」の続編!?と白けるなかれ。これは自らのアイデンティティを求める青年の物語。ロッキーは脇役に徹し、主演はあくまでもアドニス(マイケル・B・ジョーダン)の、新たなファイト映画として楽しめます。 

 

すっかり年老いて、お墓の前で新聞を読みながら亡き妻エイドリアンや盟友ポーリーに語りかけるのが日課のロッキー。一方のアドニスは、ハングリー精神でのし上ったロッキーとは違い、高等教育も受けたブルジョア育ち。しかし、自らの出自にコンプレックスを持ち、生まれる前に死んだ父親を否定しつつも、沸きあがるファイターの血に抗えず、恵まれた生活を捨ててロッキーの住むフィラデルフィアへ向かう… 

 

アドニスの生い立ちにひねりを効かせたことでストーリーに現代性が加わり、トレーニングの様子や世界ヘビー級王者との試合シーンには「ロッキー」と同様に熱くなります。  

 

ロッキーがかつて生卵を5個丸呑みにして未だ明けきらぬ朝の町を走り、駆け上がったフィラデルフィア美術館の階段を、息をきらせ休み休み上がってゆくラストシーンは、同じように40年近い月日を生きてきたオールドファンには、しみじみと心を濡らすものがありました。

ロッキーを今もチャンプと呼んで敬愛する町の人々の様子に、『その道で名を成した人を称えよう。彼らはその時代の人々の誇りであり、栄光だったのだから』という、「炎のランナー」の一節を思い出します。

 

◎日曜かんたんブランチ

「お餅でお茶漬け」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

園まりさんの昭和41年のヒット曲

「逢いたくて逢いたくて (岩谷時子作詞 宮川泰作曲)」をお届けしました。

 

 

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