二魂一体
2022年9月26日 14:13
カテゴリ:川瀬裕子
食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋、文化の秋などなど
様々な愉しみ方で形容される<秋>ですが、
みなさんはどんな秋を過ごしてらっしゃいますか?
中でも毎年興味深いのが
「金沢ナイトミュージアム」。
金沢市内にある文化施設(博物館や美術館、文学館など)が
夜間開館されて、非日常的な体験ができるというもの。
開館のみならず、たくさんのイベントも開催されています。
そんなナイトミュージアムに
朗読で参加させていただきました!
今年は室生犀星記念館開館20周年の記念の年。
9月10日に行われた
室生犀星記念館での朗読会「二魂一体」は
室生犀星没後60年、
そして
親交のあった萩原朔太郎没後80年という節目の年でもあることから
企画されたもの。
二人は、
ともに憧れた北原白秋が主宰する雑誌「ザンボア」に
犀星の詩が毎月掲載されたことから
朔太郎が犀星を知り、
互いの熱狂的な手紙のやり取りから
親交を深めていきます。
表現者として
芸術的創造を試みる者として
感性を分かち合った二人。
そのやりとりは
まるで
互いへの思慕を表しているようです。
誰が誰に書いたかを知らなければ
熱烈な愛情表現ともとれるような内容で、
魂を共鳴させる相手の存在の大きさを感じます。
二人の書簡や詩のやりとりを
犀星役がわたし、
朔太郎役に朗読家・フリーアナウンサーの戸丸彰子さん、
田島睦子さんのピアノソロが流れる中、
犀星作詞、朔太郎作曲の「野火」などを
ソプラノの石川公美さんが歌いました。
特に
犀星が書いた詩「二魂一体」は
朔太郎にむけて書かれたもので、
二人で過ごした日々を
ひとつひとつフィルムに投影するかのように表現されていて、
朗読していると切なさがこみ上げてきました。
今回の朗読会を通して
これまで知らなかった二人の友情と
言葉で説明しきれない深い関係性を知りました。
終焉後に
室生洲々子名誉館長と出演者でパチリ♪
室生犀星記念館企画展「詩の双生児 君は土、彼は硝子」は
11月6日まで開催中です。
ぜひ見ていただきたい企画展です♪
川瀬裕子
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