三丁目の良子さん

2023年12月17日放送分

桂木良子の映画感想
「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら」

終戦間近の1945年6月にタイムスリップした女子高生の百合と、特攻隊員の彰との出会いと別れ・・・ 反戦映画としてもラブストーリーとしても薄味ですが、生きること、命へのメッセージが強く伝わってきました。

 

別の時代にタイムスリップする話はよくあるパターンだし、恋の相手が特攻隊員ときたら泣けるに決まってる・・・と思いつつもやっぱり泣けました。

 

登場人物は少ないが、俳優がそれぞれの役割を果たしています。

主演の福原遥と水上恒司(旧名:岡田健史 彼は声が良いですね!)はもちろんのこと、久々の伊藤健太郎もオーラを消して軽妙な脇役に徹しているし、軍の指定食堂を営むツル役の松坂慶子は大女優の貫禄で作品の質を支えている。「北の国から」の蛍の印象が強い中嶋朋子も、生活苦を感じさせる百合の母親を演じて切ない。

 

溺れた子どもを救って亡くなった百合の父を誇り思う母と、『他人を助けて自分が死ぬなんてバカだ』と言う娘。祖国と愛する人を守るために、ある者は家族の汚名を晴らすために、敵艦に体当たりする特攻を志願する若者がいて、愛する人と生きるために脱走兵となる若者もいる。

 

原作は未読ですが、「命はあなた一人のものじゃない。あなたの命は誰かが守ってきた命、過去から綿々と繋げてきた命なのだ。つらくても立ち向かい、時には逃げ出しても良いから、生きなきゃいけない!」との強いメッセージを受け取りました。

山間を埋め尽くす白百合の咲く丘が見事でした。

 

日曜かんたんブランチ
おつまみにもおやつにも「じゃが芋ボール」をご紹介しました。

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