2023年12月10日放送分

桂木良子の映画感想
「ロスト・フライト」

ジェラルド・バトラー主演のサバイバルアクション。

緊張感とアクションと、頼りになる男の仕事ぶりを楽しめました。

悪天候の中を飛ぶ旅客機。14名の乗客の中には護送中の殺人犯ガスパールも。ガソリンを節約するために、航路を変更するなと命じられた旅客機は、落雷を受けてコントロール不能に･･･　機長トランスは懸命の操縦でフィリピンの小さな島に不時着させるが、その島は凶悪な反政府ゲリラが支配する無法地帯だった。トランスは救援を呼ぶための通信手段を探して、ガスパールと共に密林の奥へと分け入って行く・・・

嵐の中を飛ぶジェット機が落雷で主要電源を失い、不時着するまでが丁寧に描かれていて、手に汗握る臨場感がある。

機長の判断力と行動力、責任感のあるＣＡさんの存在に拍手！

島に不時着してからは既視感のあるアクション映画になるが、肩の力を抜いて楽しめました。

一流の腕を持つパイロットが弱小航空会社の機長になったいきさつや、娘と二人きりの家族であることの伏線はさらりと描いて、サバイバルに集中した107分だが、突っ込みどころも少々。

シンガポール発東京行きの旅客機なのに、日本人のＣＡも搭乗客もいないのはなぜ？。若き日の殺人罪で25年も逃亡していたというガスパールを、トランスはなぜ相棒に選んだのか？　クライマックスで一人、島に残るガスパールの思惑と行く末も謎だ。

ジェラルド・バトラーにもう少し色気というか、ハリソン・フォードやブルース・ウィリスのような華があれば、もっと大ヒットする映画だと思う。

しかし、劇中のセリフに「イギリス人かい？」「アイルランド人だ！一緒にするな！」とあるように、気骨あふれる男のドラマとして楽しめます。

日曜かんたんブランチ
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