三丁目の良子さん

2023年11月5日放送分

桂木良子の映画感想
「おまえの罪を自白しろ」

真保裕一(しんぽゆういち)さんの同名小説の映画化。

政治家一族の孫娘誘拐事件の行方を描いた社会派サスペンス。

 

政治家の子どもに生まれなくて良かったぁ・・・ 国会議員の子どもとして、学力優秀で品行方正であることを求められ、選挙のたびに笑顔を振りまき、選挙民からは些細なことまで取り計らいを頼まれ、あろうことか愛する娘を誘拐されるなんて! 庶民の子どもで良かったです。

 

スケールの大きな事件が101分に納められていて、テンポ良く楽しめました。

政治家の駆け引きや謎解きも楽しめましたが、一番の魅力は中島健人と池田エライザの若い二人が放つ熱量と緊張感でした。 

スキャンダルの渦中にいる内閣副大臣・宇田役の堤真一や、政治家の重鎮たちを演じる顔の肉が厚いベテラン俳優陣はいつもの安定感。

刑事役の山崎育三郎は公務員ヘアーのせいで、意外に丸顔なんだなぁと気付いたことや、あの美声を生み出すのに適した大きく丸い頭部に感心。

 

幼い娘を誘拐されて茫然自失する母親と、『自分の罪を告白する記者会見を開け』と脅す犯人と理由の意外性に、涙を誘われました。

世のため人のために・・・と高い志を掲げて政治家になったはずが、いつの間にか自らがのし上がることだけを目的とするようになった・・・と語る宇田が、最後に見せる涙にも「政治家も人の子なのね」と救われました。

 

日曜かんたんブランチ
渋い柿も美味しく「渋柿のかき揚げ」をご紹介しました。

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