三丁目の良子さん

2023年10月8日放送分

桂木良子の映画感想
「沈黙の艦隊」

1988年~96年まで週刊漫画誌に連載されたコミックの実写映画化。

防衛省と自衛隊の協力を得て撮影された潜水艦のリアリティと、深海の臨場感、そして主演の他にプロデューサーも務めた大沢たかおの不気味さが印象的な映画でした。

 

海上自衛隊の潜水艦がアメリカの原子力潜水艦に衝突して沈没。乗員76名は死亡と発表されたが、事故は日本が極秘で建造した高性能原子力潜水艦「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装だった。

しかし艦長の海江田はシーバットに核ミサイルを搭載して深海へと消えてしまう。海江田をテロリストと認定して撃沈しようとするアメリカと、先に捕獲しようとする海上自衛隊の潜水艦「たつなみ」の艦長・深町。海江田と深町には過去の事故が生んだ軋轢があった・・・

 

海江田役は大沢たかお、深町役は玉木宏。二人ともきれいな顔立ちと素晴らしいスタイルの持ち主。白い制服できりりと立つ後ろ姿は美しく、タイプも似ているせいか、一人の人間の内にある正と邪の対比のように思えて面白い。

しかし、圧倒的に印象的なのは大沢たかおで、今夏公開された「キングダム 運命の炎」の王騎役のセリフ『全軍前進!』と同じ怪しさで、魚雷の「発射!」を命じる声と姿はかつてのイケメン俳優から怪優への変貌を感じさせる。

 

長い原作の一部を映画化したからか、「このクーデターは正義か、それともテロか?」という疑問への答えも明示されず、アメリカへの遠慮?なのか、続編の予定があるから?なのか、なんだか煮え切らないまま唐突に終了。

舞台はほぼ潜水艦の中。全体的に暗く息苦しく、閉所恐怖症の人は要注意。

 

日曜かんたんブランチ
ポリポリ、カリカリ美味しいよ。「マカロニフライ」をご紹介しました。

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