三丁目の良子さん

2023年10月1日放送分

桂木良子の映画感想
「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」

秋はやっぱりミステリー。じっくりと推理ドラマを楽しみたいですよね。
ケネス・ブラナーが監督・製作・主演を務めるポアロシリーズの第3弾。
重厚さも人間ドラマの複雑さも、二転三転の謎解きも楽しめました。
上映中の「ミステリと言う勿れ」に貫禄勝ちかな。

 

1947年の水の都ベネチア。ゴンドラが行き交う美しい風景と、夢見るようにロマンチックな歌声から始まるドラマは、おどろおどろしい殺人事件へと発展するのであります。

 

探偵を引退しても依頼人の行列が絶えないポアロの元を、旧知の女性作家が訪れ、子どもの亡霊が出るという旧家で行われる降霊会に誘う。

死者の声を聞くことができるという霊媒師のトリックを見破るために参加したポアロは、不可解な連続殺人事件に遭遇する。

 

入り組んだ水路の上にびっしりと建物が並ぶベネチアの、古い旧家が舞台。おりしも外は猛烈な雨となり、運河はあふれ逆巻き、警察のボートも到着できないという、ほぼ密室状態の中での惨劇。

元は孤児院だったという建物の佇まいも、アンティークな家具調度品もミステリアス。そして登場人物は全員が謎めいた秘密を抱えていて曰くありげ。

しかもときおり現れる超常現象!! 犯人の動機の怖さにも震えます!!

 

でもご安心あれ。ユーモアも時々挟み込まれ、最後にはわずかな救いも用意されています。

第2次世界大戦で敗戦国となったばかりのイタリアで、「アメリカがイタリアにもたらしたものは、まずいチョコレートとハロウィンだけだ。」というセリフに妙に納得してしまいました。

 

日曜かんたんブランチ
秋はきのこ! 「エリンギの酒蒸し」をご紹介しました。

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