三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「最後の決闘裁判」です。

 

◎三丁目映画館

「最後の決闘裁判」

「グッド・ウィル・ハンティング」以来のタッグとなるマット・デイモンとベン・アフレックの脚本を、「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコットが映画化。 

 

1386年の中世フランス。騎士カルージュの美しい妻マルグリットが夫の旧友であるル・グリに強姦されたと訴えるが、ル・グリは無実を主張。目撃者もなく、真実の行方は『神の御心のままに…』と、決闘裁判に委ねられる。負けた者は死罪。そしてもし夫が負ければマルグリットは偽証罪で火あぶりの刑になる…

 

黒澤明監督の「羅生門」のように、一つの事件を三者三様の視線で描き、観客は同じ事実を三パターン観ることになるが、その微妙な違いに注目。

自分では質実剛健な騎士だと思っているカルージュは、他者の眼には粗野で愚鈍な男だし、狡い男に見えるル・グリは真面目な秀才だったりする。そして、女性が男の所有物として扱われていた時代に声をあげたマルグリットの胸中とは・・・ 

 

暗く重々しい中世ヨーロッパの風景と寒々とした暮らし。決闘シーンはあまりに血生臭くて目を背けるが、153分の長い上映時間を感じさせないほど引き込まれるのは俳優たちの力。カルージュのマット・デイモン、ル・グリのアダム・ドライバー、二人の男が命を賭けるにふさわしい美しさのジョディ・カマー。酒と女にだらしないクズ伯爵を金髪で演じたベン・アフレック。それぞれの演技が素晴らしい。

しかし、ミステリーとしてはもうひとひねりあっても良かった。全員が善人で、ちょっともの足りない。 

決闘の敗者への仕打ちが無慈悲すぎて痛ましいが、史実に基づいているということに、何よりも驚く。

 

◎日曜かんたんブランチ

来週はハロウィン。「かぼちゃのニョッキ」をご紹介しました

 

◎昭和の名曲をあなたに

西崎みどりさんの昭和49年のヒット曲 「旅愁」 を、お届けしました

 

 

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