◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「クワイエット・プレイス～破られた沈黙」です。

◎三丁目映画館

「クワイエット・プレイス～破られた沈黙」

音に反応して人間を襲う〝何か“たちから逃れる恐怖を描いた「クワイエット・プレイス」の続編。　単なるサバイバルホラーではなく、家族の物語として、子供たちの成長譚として、見応えがありました。　静かな田舎町に〝何か”がやって来た一日目から描かれるので、前作を観ていなくても違和感なく楽しめます。

前作で夫と家を失ったエヴリンは、赤ん坊を抱いて、娘と息子と共に逃避行を続け、一人の男が隠れ住む廃工場に身を寄せるが、そこにもアイツが・・・　

見どころは同時進行で描かれる三者三様の戦い。耳が不自由だがしっかり者の娘と男は他の生存者を探しに行き、母は薬や食料を探しに行き、脚に大ケガを負った息子は赤ん坊と共に残る。そんなそれぞれにアイツが襲い掛かる。　音を立てないように、息をひそめて、まさに息詰まる戦いが繰り広げられます。

主演は、俳優であり本作の監督でもあるジョン・クラシンスキーの奥さんのエミリー・ブラント。夫を喪った女の悲しみや、母の強さを表現して見事です。　人間は未知の困難に遭遇しても、たやすくあきらめたりしない！不可能と思えることも知恵で解決できるのだと、勇気をもらえます。そして残念ながら、どんな状況下にも悪人はいるという現実も…　

それにしても美術担当さんは凄い！人間が生理的に〝怖い“〝気持ち悪い”と思うものを全て形にした〝何か“が超気持ち悪い！　

ラスト近くで”何か“の弱点も判ってくるのですが、３作目を作るんでしょうねぇ…。

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