三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「スパイの妻」です。

 

◎三丁目映画館

「スパイの妻」

黒沢清監督による同名のTVドラマの劇場版。 ベネチア国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受章。

ずっしりと重たい映画でした。1940年(昭和15年)からの数年を舞台に、貿易商の夫と、彼を愛する妻の耽美なロマンス映画でもあり、身の毛もよだつ残酷な怖さもあり、見事に計算されたラストへの謎解きもあり…という濃い内容に、沈み込むような疲労感を感じました。

 

夫婦の暮らしぶりも、妻の衣装も言葉遣いも、すべてが美しいが故にミステリアス。商談で中国へ渡った夫は何を見た? 商談と言うが、実は元々スパイだったのでは? 妻は夫を守るために甥を売った? など、様々な想像をさせる高橋一生と蒼井優の存在感が素晴らしく、軍人役の東出昌大もスラリとした軍服姿で美しさを見せる。

 

しかし、本作の肝となる国家機密はあまりにショッキングで、拷問シーンも残酷過ぎる。まるで真実であるかのような描き方は誤解を招くし、世界中がコロナ禍と闘う今、もしやかの国が…と、あらぬことを連想させてしまいそう。 アメリカだけが正義の味方!と、主人公は言うが、国家機密とやらがその後どう扱われたかは不明のまま。 

耽美なロマンスと推理劇に絞って描いた方が良かったと思う。

 

◎日曜かんたんブランチ

いま大人気のバナナでスイーツを!「焼きバナナ」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

中井昭・高橋勝とコロラティーノの昭和43年のヒット曲「思案橋ブルース」お届けしました。

 

 

ラジオって聴くだけじゃなく、参加すると楽しいですよ。

リクエスト曲やあなたの身近なメッセージをお待ちしています。

最近の記事

ページTOPへ