三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「ロケットマン」です。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ロケットマン」

イギリスの世界的ミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描くミュージカル映画。 昨年大ヒットの「ボヘミアン・ラプソディ」と同じデクスター・フレッチャー監督ですが、詩情を感じさせた「ボヘミアン・ラプソディ」とは対照的に、かなり現実的で激しく、全てが濃いです。 没後のフレディ・マーキュリーと違い、存命中のスターの私生活をよくもここまで…と感心するが、エルトン・ジョン自身が製作総指揮をつとめ、サービス精神てんこ盛りの映画になったようです。

 

アルコールや薬物依存症のセラピーでエルトンが幼少時代を振り返るところから始まる物語。家族を愛せない父親と、若い男を漁る母親。まともなのはお祖母ちゃんだけという家庭で、愛されたいと渇望して育った少年。不幸な結婚は罪つくりですね…

 

音楽パートナーで親友でもあるバニー・トーピン(「リトル・ダンサー」のジェイミー・ベル)の忠告にも耳を貸さず、乱痴気パーティーに明け暮れる日々。それでも叩きつけるようにピアノを弾き、甘い歌声で数万の観客を魅了するエルトンを「キングスマン」のタロン・エガートンが熱演。ぽっちゃり体型と薄い頭髪、ド派手×2の衣装で素晴らしい歌唱力を聴かせ、同性愛の生々しいセックスシーンも体当たり(PG12)。ここまでやるって、役者って大変な職業ですね。アカデミー賞主演男優賞をあげたいです。

 

天才の人生とは劇的なものだが、過激な言動でしばしば物議をかもすエルトンの半生は更に刺激的。露悪的な悪趣味も感じますが、ヒット曲の数々がもたらす力に圧倒され、天才の常軌を逸した半生に、よくも悪くも度肝を抜かれる映画でした。

 

◎日曜かんたんブランチ

夏野菜もそろそろ終盤? 「きゅうりの辛子漬け」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

白のアルパカさんのリクエスト、伊東きよ子さん「花と小父さん(S42)」をお届け。

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