三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「運び屋」の紹介です!

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「運び屋」

雑誌に掲載された小さな事件記事をヒントに、クリント・イーストウッドが自ら主演・監督。しみじみと味わい深い映画でした。

 

家族を顧みず仕事に没頭して生きてきた退役軍人のアールが90歳になって破産。交通違反のない優良ドライバーであり高齢であることを見込まれて麻薬の運び屋にスカウトされる。 荷物を運ぶだけで高額の報酬を得て、一度目は新しいトラックを買い、二度目は差し押さえられた自宅を取り戻し、三度目は孫娘の結婚祝いを…と回を重ねることになる。

 

顔の皺は深く背中は丸く、足元も少々おぼつかないが、実年齢88歳のクリント・イーストウッドの創作意欲に心からの敬意を表したい。

 

麻薬組織を追う捜査官は監督作の「アメリカン・スナイパー(2016)」で主役に抜擢したブラッドリー・クーパー。別れた妻役はダイアン・ウィースト。(「シザーハンズ」のペグ役)。二人との会話シーンで、思わず泣かされました。

 

娘の結婚式をすっぽかして以来12年半も口をきいてくれない娘役はクリントの実の娘アリソン・イーストウッド。実生活では6人の女性との間に8人の子供がいるというクリントだが、二人の激しいやり取りは現実の親子関係を感じさせて意味深だ。

 

麻薬組織の一味ながらどことなく人情を感じさせるメキシコ人たちや、車がパンクして助けを求める黒人家族など、さりげなく移民問題や人種差別にも触れつつ、アールの姿を借りて語られる言葉の数々は、強いアメリカを体現して生き抜いてきたクリント・イーストウッドの本音のように聞こえて、印象深いものがありました。

 

◎日曜かんたんブランチ

作り置きできて朝食にぴったり。「きなこクリーム」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

瀬川 伸さんの昭和25年のヒット曲「上州鴉」をお届けしました。

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