三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

アカデミー賞作品賞など4部門を受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」を紹介します。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「シェイプ・オブ・ウォーター」

今週発表された第90回アカデミー賞で監督賞・作品賞・作曲賞・美術賞の最多4部門を受賞した映画。 映画の評価は結局のところ好きか嫌いかという個人の好みで決まるものだと思うが、私の好みでいうとビミョーなポジションの映画でした。 

 

フランス映画のような美しい人間描写と軽やかな音楽(良いよねぇ)、そしてアメリカ映画の下品な性描写と血みどろの残虐(嫌ですねぇ)を併せ持ち、それでもなおファンタジーの趣を貫き通す… という、なんとも不思議な映画でした。R15+指定です。 

 

東西冷戦下のアメリカで、極秘研究所の清掃員として働くイライザは、アマゾンから運び込まれた半魚人と心を通わせるようになるが、彼が生体解剖されることを知って逃がそうとする… というお話。 

 

イライザ役はサリー・ホーキンス。「パディントン」シリーズでのブラウン家のママとは大違い。全裸で女の生々しさを演じて衝撃的です。口がきけないイライザが半魚人と手話で心を通わせ合ってゆく様子は妖しいエロティシズムを感じさせて、彼女が美人に見えます! 

そんなイライザに協力する同僚役はオクタビア・スペンサー。昨年公開の「ドリーム」での役柄同様に、頼れる女性を演じて印象的です。   

そして強烈な悪役を演じるのはマイケル・シャノン。濃~い顔に脂汗を浮かべ、大きな体躯でイライザたちの前に立ちはだかる姿は、まるでフランケンシュタインのよう。童話には絶対的な悪者の存在が不可欠なのだと改めて感じさせてくれます。 

 

イライザは口がきけず、親友である隣人はゲイであり、そんな二人を助けるゼルダは黒人であるが故に、そしてロシアのスパイである博士もまた… 社会の少数派であるがゆえに差別され葛藤を抱える彼らが、究極の少数派である半魚人を守ろうと奮闘する姿は哀しくも切なくて、ハッピーエンドの結末にほっと胸をなでおろします。

 

◎日曜かんたんブランチ

ホワイトデーにちなんで「マシュマロトースト」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

柏原芳恵さんの「春なのに(S58)」をお届けしました。

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