三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

桜もほとんど終わってしまいましたね。でも、ふと気づくと足元にも春がいっぱい。チューリップやムスカリ、菜の花にポピー、つつじの蕾も膨らんで花盛りの季節になりました。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ムーンライト」

今年度のアカデミー賞作品賞に輝き、授賞式でのまさかの発表間違いで有名になった作品。他に脚色賞と助演男優賞を受賞。 

 

リアリティを追求したドキュメンタリーのようでいて、美しいポエムのようでもある。感傷的な音楽にうっとりと浸りこもうとすると、話はもう次へとテンポよく進む。

 登場人物たちの背景や、彼らをめぐる出来事の多くは語られず、現在進行形の事実だけを示してその前後は観客の想像にゆだねるという手法に、「そうそう、最近の映画は饒舌過ぎるのよね~ 観客の力を信じなきゃね!」と共鳴。観終わった後に「ラブストーリーだったのね…」と気づく、印象深い映画でした。

 

マイアミの貧困地区に暮らす黒人少年シャロムの成長を、小学生時代、高校時代、そして成人してからの3部に分けて描き、それぞれの年代を全く似ていない俳優が演じているのに、ちゃんと同じシャロムに見える。3人のシャロム俳優に拍手です。

 

父親はなく、麻薬中毒の母親は売春婦まがいに男を連れ込み、内気で繊細であるがゆえに学校では凄絶ないじめにあうシャロム。家庭の様子は修復不能に見えて絶望的だし、子供どうしのいじめはあまりに暴力的過ぎて恐ろしい。 どうしたらこの子を救ってやれるだろう… と考えて、途方に暮れてしまう恐ろしさ。自分や家族がシャロムの立場でなくて良かったと安堵する自分に、卑小だなぁ…とほろ苦い思い。 小学生のシャロムが身に着けているシャツの白さが、生涯変わらぬ彼の資質を表しているようで救われる気がしました。

 

◎日曜かんたんブランチ

竹輪にチーズをイン。甘辛く焼いてお弁当のおかずにも。

「チーズと竹輪の甘辛焼き」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

面白いタイトルの名曲、第1回は森山加代子さんの「じんじろげ(S36)」をお届けしました。

 

*各コーナーへの感想やリクエスト曲、あなたのつぶやきお便りもお待ちしています!

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