三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

卒業式や柴山潟のコハクチョウの北帰行も終わり、三月は別れの季節ですね。でも「三丁目の良子さん」はこれからも続きますよ。皆さんからのお便りやリクエストお待ちしています。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「LALALAND ラ・ラ・ランド」

久々のミュージカル映画。 映画女優になることを夢見る女性ミアと、ピアニストのセブとの恋の顛末を、音楽とダンスに乗せて描き、本年度のアカデミー賞監督賞をはじめ6部門を受賞。

 

LA、つまりロサンゼルスを目指すハイウェイで、大渋滞に巻き込まれた人々が踊りだすオープニングから楽しいミュージカルへの期待が膨らみます。しかし、あまりに高くて青い空のせいでしょうか?お祭り騒ぎのような楽しさは感じられません。それはそのままこの映画全体の印象で、人生の悲哀や矛盾もたっぷりの映画なのです。

 

ずっと前に『ハリウッド近郊は美男美女だらけ』と聞いたことがある。ガソリンスタンドのお兄さんも、カフェのお姉さんも、映画界の誰かにスカウトされることを夢見て全米から集まった美男美女だから…と。 例にもれず映画スタジオのカフェで働きながら女優を夢見るミアが、何度も何度もオーディションに落ち続ける姿は悲しく、正統派のジャズピアニストを目指しながらも生活のために不本意な音楽を奏でるセブの姿はつらい。

 

ミア役は大きな瞳が印象的なエマ・ストーン。吹き替え無しで歌って踊って、アカデミー賞主演女優賞を獲得しました。セブ役は近作「マネーショート(15)」でも印象的だったライアン・ゴズリング。残念ながら主演男優賞を逃しましたが、特訓を重ねて自身で演じたというピアノ演奏は見事でした。

 

史上最年少で監督賞を受賞したデイミアン・チャゼル監督は32歳。自ら書き上げたオリジナルの脚本は古風でロマンチック。「巴里のアメリカ人」「バンドワゴン「カサブランカ」等々を髣髴とさせるシーンの数々に映画界の先輩方への敬意を感じます。

 

一番ぐっとくるのはラストの15分。追いかけた夢と欲しかった幸せ。手に入れたものと失ったもの… 誰の胸にもある甘酸っぱい過去の忘れ物が走馬灯のように映し出されるラストは、「シェルブールの雨傘」のように美しくせつない。

 

◎日曜かんたんブランチ

手間もお金も時間もかけずに「こま切れ肉で焼き豚」を作っちゃいましょう!

 

◎昭和の名曲をあなたに

守屋浩さんの「僕は泣いちっち(S34)」をお届けしました。

 

*各コーナーへの感想やリクエスト曲、あなたのつぶやきお便りもお待ちしています!

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