三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「64-ロクヨン(後編)」

わずか7日間で終わった昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件、通称ロクヨンをめぐるミステリードラマの後編。

犯人は誰なのか、その動機は? すっきりとした謎解きを求める人にとっては少々不満の残る後編でした。

 

ひた隠しにされた「コウダメモ」にはどんな意味があったのか、新たな犯罪者を出すことなく関係者それぞれが自己完結する方法は無かったのか・・・ など、描き足りない部分が多く、もやっとした気分の残る後編でした。 

 

しかし、出演者たちの演技合戦は見事で、主要俳優たちが見せる渾身の演技は、オールスター映画ならではのお楽しみ。 

前編でさりげなく張りめぐらされた伏線がひとつずつ解けてゆく過程はスリリングだし、被害者の父、警察関係者、そして最もつらい罰を受けることになった犯人、それぞれの父と娘・家族の関係に泣かせられました。元新聞記者の横山秀夫さん原作ならではの警察と記者クラブの怒涛のせめぎあいも迫力がありました。 

 

しかし、俳優たちの見せ場を作ることに気を遣い、一人数分としてもかなりの時間を費やし、そのぶん背景描写が浅くなって、ミステリーとしても人間ドラマとしても中途半端になってしまった・・・ これはオールスター映画の問題点ですね。 

 

それにしても、映画を前後編に分けて公開するのはやめてほしい。2時間でたっぷりスッキリ楽しませてくれる、それが映画の王道ではありませんか。

 

◎日曜かんたんブランチ

父の日に子どもたちでも超簡単にできる「チクワロール」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

昭和22年の霧島昇さんのヒット曲「胸の振り子」

(詞:サトウハチロー 曲:服部良一)お届けしました。

 

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