三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「64-ロクヨン(前編)」

1本の映画を前後編に分けて上映するのはズルイ。料金は倍だし、後編が公開されるまでに前のあらましを忘れてしまうではないか。

しかし、本作は前編から1ヶ月で後編公開というので、後編公開の直前に前編を鑑賞。これなら料金はともかく、記憶が生々しいうちに後編を観てすっきりできるはず・・・と考えた私と同意見らしい人々で、劇場はなかなかの混雑でした。 

 

1989年1月1日から昭和天皇が崩御された1月7日までの、たった7日間だけ存在した昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」をめぐる横山秀夫のベストセラー小説を映画化した犯罪ドラマの前編。 

 

見どころはなんと言っても豪華な出演者。登場人物の全員が2時間テレビサスペンスの主役が張れる実力俳優ばかりです。

 

前編である本作は時効まであと一年と迫った誘拐事件のあらまし、警察と記者クラブとの攻防、警察内部の息苦しい人間関係、そして広報室長の佐藤浩市が抱える私生活での苦悩と職務への矜持を中心に描かれている。 

 

人間味のかけらも無い警務部長や県警本部長を張り倒してやりたい衝動を感じ、攻撃的な記者クラブの若者たちに「学生運動の闘志かい?」と説教したい気持を覚え、こんなに閉鎖的で陰湿な警察組織に耐えて勤めている人はエライ!と感嘆しつつ、被害者や関係者の家族の姿に泣いた121分でした。 

 

事件の真相を解き明かし、溜まった鬱憤を晴らしてくれるであろう後編に期待です。

 

 

◎日曜かんたんブランチ

彩りも美しく超かんたんな「人参ラペ」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

昭和24年に「ラジオ歌謡」として公開された「さくら貝の歌」を

倍賞千恵子さんの歌声でお届けしました。

 

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