三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

節分過ぎたらひな祭りの準備。桃の小枝と菜の花が花屋の店先で春を感じさせてくれます。

 

◎三丁目映画館

「仕掛人・藤枝梅安」

池波正太郎生誕100年記念の映画。2作連続公開予定の第1話。久々の本格的時代劇だが、全編に重厚さと品格が感じられ、丁寧に作られた映像の美しさが見事。

 

表稼業は腕の良い鍼医者である仕掛人、梅安を演じる豊川悦司はずいぶんと身体が大きくなって、スクリーンを圧倒するほどの存在感を放つ。楊枝職人の仕掛人・彦次郎役の片岡愛之助との陰陽のバランスも良く、哀しい過去も明日への不安も、問わず語らずで心を通わせあう男二人の在りようが美しい。何より二人には色気がある。甘くメリハリの効いた声も良いですね。

 

他の出演者も実に豪華で、天海祐希と菅野美穂が美しさと凄みを競い合えば、石丸謙二郎、柳葉敏郎、小林薫、早乙女太一などが男の渋さを競い合い、全員が実力者揃いという安定感で引っ張ってくれます。

 

そして、池波正太郎作品らしさを最も感じさせるのがお酒と料理。仕掛人の二人は実に美味そうに酒を飲み、よく食べる。仕掛けを終えて身も心も疲れた梅安には、柔らかく炊いたお粥に鰹節と小口切りの青ネギを乗せて、そこへ醤油を一回し・・・ 彦次郎の大好物は薬味をいろいろ揃えた湯豆腐。

評判の料理屋では鯨の骨の汁椀を、寒い夜に男二人で囲むのは大根たっぷりの鶏鍋。そして年の暮れにはゆずをたっぷりすりおろした手打ちそば・・・

食通で無くても思わず身を乗り出してしまう美食がほかほかと湯気を立てて、観客のお腹を鳴らします。

 

長いエンドロールの後に、4月に公開予定の二作目へとつながるショートドラマが上映されます。慌てて席を立たないでね。

 

◎日曜かんたんブランチ

バレンタインに作ってみよう。上新粉を使ってもちもちの「チョコ団子」ご紹介しました。

 

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