三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「ROMA」の紹介です!

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ROMA」

1970年のメキシコを舞台に、中産階級の家族と若い家政婦の激動の一年を静かに淡々と描いて、ベネチア国際映画祭金獅子賞、アカデミー賞外国語映画賞やアルフォンソ・キュアロン監督の監督賞など、数々の賞を受賞。

 

モノクロ映画です。特に作りこんだドラマはなく、監督自身の幼少期を反映したという半自伝的なドキュメンタリー映画のよう。 タイトルはイタリアのローマとは何の関係もなく、一家の住んでいたコロニア・ローマに由来するのだとか。 R15∔ですが、男性のフルヌードが登場します。チラッとではなく、素っ裸で棒術の演武を真正面から見せてくれて仰天!

 

オープニングでタイルの床に流れる生活排水が延々と映し出され、それは若いネイティブメキシカンの女性クレアが掃除をしているのだと明かされる。中産階級の夫婦と4人の子供たちとお祖母ちゃん。7人家族の世話は休む間もない。子供たちを学校へ送り届け、ベッドメイクと洗濯。もの凄い量の洗濯物を手洗いし、掃除、片付け・犬の世話・食事の支度、家族団らんのTVタイムにもお茶の支度をし、子供たちを寝かしつけて皿洗いを終えて、ようやくクレアの一日が終わる。

 

それでも家が片付いていないと不満を漏らす医者の主人は浮気をして妻を泣かせているし、クレアは恋人に妊娠を告げたとたんに映画館に置き去りにされてしまう。1970年と言えば昭和45年。反政府運動に揺れていたメキシコ国家にも、洗濯機も掃除機もあった日本とは比較にならない仕事量をこなすクレアにとっても、激動の一年が淡々と描かれてゆく。

 

人生にはいろいろなことが起こるものだ。それでも人は生きていかなくてはならない。そして、どんなときにも子供は元気だ!というメッセージが静かな余韻と共に伝わってくる。

 

◎日曜かんたんブランチ

おつまみにもご飯にも美味しい「ごぼうの甘辛揚げ」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

中村晃子さんの昭和42年のヒット曲「虹色の湖」をお届けしました。

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