三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「クリード 炎の宿敵」の紹介です!

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「クリード 炎の宿敵」

2015年公開の「クリード チャンプを継ぐ男」の続編。

「ロッキー」シリーズで、ロッキーのライバルとして描かれたアポロ・クリード。その息子アドニスが成長し、ロッキーの弟子となって勝利を掴むまでを描いたのが前作。 

今作は、「ロッキー4」でアポロをリング上で撲殺し、その後ロッキーに敗れた旧ソ連のドラゴが、自ら育て上げた息子ビクターを伴ってアドニスに勝負を挑む… というもの。

 

前作が青年の成長譚だったのに対し、今作は苦悩する父の物語といったところ。 

生まれる前に死んだ父の背中を追いながら、自らが父になる喜びととまどいに揺れるアドニス。アドニスを父親のように見守りながらも、実の息子との長い確執に悩むロッキー。 

 

しかし本作で最も心に残るのは、悪役であるはずのドラゴ。

あの日から何もかも失い、ロッキーへの憎しみだけを糧として生きてきた彼の抱える寒々と暗い闇。そんな父から憎悪だけを教えられ、虐待ともいえる訓練を強いられてきた息子ビクターの、意思を持たない怪物のような姿。 

 

試合会場で、自分たちを捨てた母親の姿を目で追い、ダウンして初めて怯えたように父を見るビクターと、最後に肉親の情を感じさせるドラゴに涙が出ました。 この映画での最大の悪者は二人を捨てた女。冷血で薄情なその姿に、ぶん殴ってやりたい!と思いました。

 

重量級の打ち合いは迫力満点で、見ているだけで肋骨が痛くなるような臨場感がありました。そして最高潮に突如流れる「ロッキーのテーマ」。やっぱりそう来る!?と鼻白みながらも、あの曲を聞いたとたんにテンションは沸点に達するから不思議。フィラデルフィア美術館の階段を駆け上って、両手でガッツポーズしている気分になりました。

 

◎日曜かんたんブランチ

柔らかくてとろりと甘い冬ネギで一品。「焼きネギ」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

名女優・市原悦子さんを追悼して、「ねねしな灯台(S55)」をお届けしました。

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