三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

いよいよ10月。美しい季節になりました。お向かいのFさんから生姜の花を頂きました。
初めてみる生姜の花は白く可憐で、ジャスミンと生姜の爽やかさを合わせたような芳香を放っています。五感で秋を感じるこのごろです。

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

東野圭吾さんの小説で最も泣ける感動作を西田敏行さん主演で綴る。と聞けば、これは泣けるに違いない!と思うよねぇ… でも、実際はそうでもありませんでした。

 

1980年、小さな町の小さな雑貨店。名物おやじに届く悩み相談の手紙と、牛乳箱に入れられる回答の手紙… 昭和の匂いがいっぱいの風景に郷愁と温かさを感じながらも、いまひとつ泣けなかった原因は過去と現在のバランスとリズムの悪さ。

 

軸となる三人の若者役は、ジャニーズの山田涼介、歌手UAさんの息子・村上虹郎、そして佐藤浩市さんの息子・寛一郎と、話題性も抜群のイケメンぞろい。これから育ってくる俳優さんたちだと思うけど、現時点では力不足を否めませんでした。

 

そして、ミュージシャン志望の若者を演じた林遣都さんも、歌があまりに下手過ぎて唖然。山下達郎さんの主題歌「リボーン」が個性的過ぎて難しいせいもありますが、これじゃぁ歌手にはなれないわ…と思わせてしまい、役に説得力がありません。

 

その他の出演者、ベテランの西田敏行、小林薫、吉行和子、中堅の荻原聖人や尾野真千子、そして子役の鈴木梨央もきっちり見せ場を作っていい仕事をしているだけに、若者たちとの段差が感じられて残念でした。

 

しかし、いくつものエピソードが時空を超えてある養護施設へと結ばれてゆく結末、少年たちの未来に再生の希望を持てるラストシーンは温かく、秋にふさわしい映画でした。

 

◎日曜かんたんブランチ

川北恵美子さんから教えていただいた「イチジクのワイン煮」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

藤島桓夫さんの「月の法善寺横丁(S35)」をお届けしました。

 *各コーナーへの感想やリクエスト曲、あなたのつぶやきお便りもお待ちしています!

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