三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

リーマンショックより前にサブプライムローンの崩壊による経済破綻を察知した個性的な金融マンたちが、ウォール街を出し抜くさまを実話に基づいて描いたドラマ。 

数字が大の苦手で経済オンチの私には、専門用語や金融のかけ引きは難しすぎてよく解らず、彼らが手にした巨万の富も桁が大きすぎて想像できませんでした。

 

しかし、サブプライムローンが低所得者に住宅を担保として高利で貸し付けたローンであること、住宅は値上がり続けるという思い込みで高額な住宅をローンで購入した人々が、やがて返済できなくなり金融機関が破綻した・・・は、なんとなく理解できました。

犬の名義で住宅ローンが組まれていたり、ストリップ嬢がバルコニー付きの家を5軒もローンで購入していたりと、金融機関のずさんさに呆気にとられ、そんな会社にAAAの評価を献呈した格付け会社の無能さにも驚かされます。

 

でも広いアメリカには「こんなことしてたら国が破綻するよ」と気付いた人もいるわけで、それを世間に訴えようとするのだけれど相手にされず、だったら金融取引で出し抜いてやろう・・・と考えたトレーダーのマイケル役はクリスチャン・ベイル。

この人はもはや怪優と呼ぶべきで、’13の「アメリカン・ハッスル」では太った薄毛の詐欺師をゆる~っと演じ、翌年の「エクソダス」では知勇を兼ね備えた英雄を凛々しく演じてと、まさに変幻自在。今作でもかなりな変人を嬉々として?演じています。

名前の大きさではもう一人の主役と言えるブラッド・ピットは、別に彼でなくても良いと思われる役で、あまりいいとこなし。

 

最後にマイケルたちが想像を絶する利益を上げても、その影には家や仕事を失って行き場をなくした無数の人々がいたわけで、「華麗なる大逆転」の気分にはなれませんでした。

 

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昭和29年の岡本敦郎さんのヒット曲「高原列車は行く」

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