三丁目の良子さん

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ザ・ブリザード」

「ザ・ブリザード」というタイトルに雪山で遭難した人の話かと思っていたら、アメリカ沿岸警備隊史上で最も困難とされた海難事故、SSぺルドントン号の救出劇を事実に基づいて描いた映画でした。

 

1951年の冬、真面目でシャイな青年と、ちょっぴり勝気な女性の恋の始まりから物語は始まる。古き良き時代への郷愁を感じさせるロマンチックな出だしだ。

 青年はクリス・パイン演じる沿岸警備隊員のバーニー。真冬の大嵐に巻き込まれて遭難した巨大タンカーの乗組員を救うため、3名の志願者を伴って捜索へと向かう。

一方、真っ二つに折れた巨大タンカーの前半分はすでに沈み、残った後ろ半分を指揮するのはケーシー・アフレック演じる機関士のシーバース。沈没までの時間は3時間、真っ暗な嵐の海で救助艇はタンカーを探し出せるのか、定員12名の救助艇で32名の生存者を全員救い出すことができるのか… 

 

結末がわかっていても、無口で物静かな海の男二人がそれぞれの立場で考え、決断し、実行するシーンは緊迫感がある。巨大なタンカーを真っ二つにする嵐の海は、真っ黒な魔物がのた打ち回るようで恐ろしく、巨大なビルのように立ちはだかるタンカーの前では救助艇は小さな車のように見えて、その救出劇は手に汗を握る。

 

最後に実際のバーニーさんやシーバースさんたちのセピア色の写真が紹介されるが、男も女も骨格のしっかりした人間らしい姿をしていて、最近の人間はずいぶんひ弱になったなぁと感じてしまう。 3Dのみの上映なので、車を真っ白に凍てつかせる吹雪、横殴りの大雨、打ち付ける大波…と、寒さの臨場感もいっぱい。ぬくぬくとした服装での観賞をお薦めします。

 

◎日曜かんたんブランチ

春を告げる「ホタルイカのバター焼き」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

RN押し花さんのリクエストで、昭和34年の島倉千代子さんのヒット曲

「哀愁のからまつ林」(作詞:西沢爽 作曲:船村徹)をお届けしました。

 

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