三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

日が落ちるのが早くなって一日が短いなぁと感じます。一年もあっという間ですね。

 

◎三丁目映画館

「ラーゲリより愛を込めて」

第二次世界大戦終結後に突如侵攻したソ連軍によって、不当にも捕虜としてシベリアの収容所(ラーゲリ)に抑留された山本幡男氏と、多くの日本人捕虜たちの姿を描く実話の映画化。

 

私の父方の叔父もシベリアに抑留された経験があり、私は十代の頃に話を聞こうとした事があるが「辛すぎて話したくない」と断られた。そんな私的な想いもあって観賞したが、零下40度を超える酷寒のシベリアで、粗末な食事しか与えられずに重労働を強いられ、非人間的な扱いを受ける日本人捕虜たち。ある者は吹雪の中に倒れ、ある者は脱走を試みて撃ち殺され、

そしてある者は精神を病んでゆく・・・ 

地獄のような日々は、時が経過しても「想い出」にしてしまえるはずがない。あの時の叔父の悲しそうな顔がダブって涙が止まりませんでした。

 

原作である辺見じゅん氏のノンフィクション「収容所から来た遺書」は、原作と同タイトルで1993年にTVドラマ化されているが、そのときの主役は寺尾聰さん。本作の二宮和也は少し若すぎるか・・・と思ったがなかなかの熱演で、特に病に倒れてからの後半は素晴らしく、涙なくしては観られない。

共演の松坂桃李・安田顕・中島健人・桐谷健太らもそれぞれの役柄のキャラをしっかりと際立たせた熱演で観客を引き込んだ。そして30年前に山本を演じた寺尾聰もラストシーンに登場するという粋な計らいも。

 

収容所を舞台とした男のドラマではあるが、夫の帰りを信じて4人の幼い子どもを抱え、戦後の混乱を生き抜いた妻の苦労も並大抵ではなかったはず。戦争は嫌だ、平和に暮らしたいと、誰もが願っているのに、理不尽な侵略に巻き込まれることもあると、今日の世界情勢が教えている。どんな時でも希望を失わず明日を信じ続けることは、口で言うほど簡単ではない。

ラストシーンに涙が止まらない映画です。

 

◎日曜かんたんブランチ

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