三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「マチネの終わりに」です。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「マチネの終わりに」

秋はやっぱりロマンス! 久々に贅沢な大人の恋愛映画でした。 

 

フランス人の映画監督を父に持ち、英語とフランス語を自由に操るパリ在住のジャーナリストというヒロインと、天才的なギタリストの運命的な恋。舞台は東京~パリ~マドリッドそして枯れ葉舞い散るニューヨークへ。夢のようなお話だが、映画はそれでいい、それがいい! 思いっきり夢を見せてもらいましょう。 

 

マチネとは演劇やコンサートの昼公演のこと。その終わりは夕方4時くらい、人生に例えれば40代を過ぎた頃。円熟期や黄昏を迎える前の惑いの時期を演じた福山雅治と石田ゆり子も良かったし、脇役も全員がきっちりと自分の役割を果たしていて安定感がありました。 恋愛映画の必須である敵役を演じた桜井ユキさんも怖くて悲しかった。人を欺き泣かせて手に入れた生活は、棘のあるバラを胸に抱えて生きるような…、痛みを伴うものだったに違いない。 

 

そして一番良かったのはギター! 哀愁を帯びた音色に魅了され、ラスト曲の「幸福の硬貨」にふと涙がこぼれました。 

 

美しい言葉がいくつもあって、中でも『過去は変えられないと言うけど、未来のありかたで過去の意味は変わってくる。未来で過去を変えることができるんだ』という言葉が強く心に残りました。 含みを持たせたラストシーンのその後も知りたくて、平野啓一郎氏の原作を読みたくなりました。

 

◎日曜かんたんブランチ

固い柿と熟れた柿で「焼き柿と柿プリン」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

昭和46年、仲雅美さんのヒット曲「ポーリュシカ・ポーレ」をお届けしました。

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