三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画解説は「散り椿」をご紹介します。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「散り椿」

主演の岡田准一がとてもいい! スピード感あふれる殺陣は素晴らしいし、ストイックな佇まいもいい。立派な俳優になったなぁ…と思います。さらに明るさというか、豪快さがチラリとでも出れば、華のある時代劇スターになれると思う。

 

内容は小藩の不正事件を絡めて描く究極の愛の物語。

岡田准一さんが演じる瓜生新兵衛と妻の篠(麻生久美子)、そして新兵衛と共に藩の四天王と呼ばれた榊原采女(西島秀俊)や、篠の妹の里美(黒木華)など、それぞれの寡黙な愛が哀しくも美しい。テーマ曲の出だしが「ゴッドファーザー(‘72)」に似ているので、殊更にそう感じるのかもしれない。

 

葉室麟の原作を、黒澤明の助監督を長く務めた小泉堯史の脚本、そして黒澤明の信頼篤い撮影担当だった木村大介が監督。そこここに黒澤明の影響を感じる映像は美しく、五百羅漢に降り積もる雪、青々とした竹林、激しく降り続く雨、風に揺れるすすきの穂波など、日本の原風景に目を奪われ、清廉に生きる人々の姿に心を洗われる。

 

花がポトリと落ちる椿は斬首を連想させて武士に嫌われたと聞くが、この映画の散り椿とは、一木に白から紅まで様々な花が咲き、花びらが一片一片散るという五色八重散り椿のこと。采女の庭に咲く散り椿の大木を背に、新兵衛と采女が剣を交えるシーンは見事です。

 

◎日曜かんたんブランチ

栗ご飯や甘露煮と、栗の美味しい季節ですね。でも栗は皮むきが一苦労。

そこで「圧力鍋でかんたん皮むき」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

スリー・グレイセスで「山のロザリア(S36)」をお届けしました。

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