今週の金曜日のお客様、スタジオには『自衛隊石川地方協力本部』より、本部長で一等空佐の佐甲範之(さこうのりゆき)さんにお越しいただきました。渋いお声ながらも半袖の出で立ちで軽妙な語り口・・・それらを「コミュニケーションをフラットにとれる努力」と謙遜する佐甲さんに、日々のお仕事、そしてスタンスについてのお話を伺いました。

 

 新神田合同庁舎内という組織内でも珍しい部署は、24万人の自衛官・事務官の人材維持を担う「勧誘」がお仕事。ですが、去年12月に着任したばかりの佐甲さんは、少子高学歴化と(特に金沢の)景気の良さで志願者が不足具気味と感触を語ります。実際、佐甲さんは高校、大学と自衛官の道を意識しながらも、バブル時代の不動産、建築の道を選ばれた口。バブル崩壊後に職を失っての「3度目の正直」入隊と笑いますが、「当時の紆余曲折を受け入れてくれた上司への恩返しを」と以降の26年間、“幅広い”お仕事に取り組んでいらっしゃいます。

 

 佐甲さんは自衛隊の魅力について、「段階的に能力を向上するシステムが組織内で確立されているところ」と断言します。入隊後、およそ6年半を(給料をもらいながら)適正を見出してもらい、その上で技術と知識を得られる場所は他にない・・・転勤が多いのも、日々成長させてもらってることを実感する機会なのだと前向きです。

 

 自身が影響を受けた本を例えに、「働く」ということは周りの人の役に立つこと、自分が手に入れたいものはそこから巡ってくるものと自身の「GIVE」のスタンスを語る佐甲さん。経験値もさることながら、その磨きぬかれた人間性からも、「尊敬できるお仕事」であることを実感する時間となりました。

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