今週の金曜日のお客様、スタジオには加賀一ノ宮『白山比咩神社』より村山和臣(むらやまかずおみ)宮司にお越しいただきました。
白衣に紫色の袴姿・・・スタジオ内も若干引き締まる空気の中、開山1300年の「白山」についてはもちろん、宮司ご自身の経歴まで様々なお話を伺いました。

 もともとが青森のご出身で、大学卒業後に奈良の『大神(おおみわ)神社』でお勤めされ、昭和51年以降は『白山比咩神社』で「出仕」、「権禰宜」、「権宮司」、「宮司」(平成22年)と40年以上・・・もはや「石川県が故郷」と断言されています。お父様も神職であったことから、いったんは理数系の道を経由する考えもあったものの、結果、導かれるようにまっすぐに今の道へと進まれたと当時を振り返ります。開山1300年という節目を「宮司」として勤めることに、伝える責任を感じてらっしゃるとも。
 
 そこからは白山開山についてのお話。ただ、「白山さん」の歴史は既に2100年以上を数えており、もとより恐怖と恩恵に手を合わせてきた大自然を「人が登って」感じてからの1300年と伝えられているそうで、自然環境はもちろん、近年の「賞味期限」など “数字”に頼ることで人々が退化気味の動物的感覚も「再認識するいい機会」と村山宮司は“開山の節目”を捉えていらっしゃいます。
 
 リスナーのメッセージにあった「主人が(男性なのに)神棚のお世話をしない」という相談に対しては、「かつては女人禁制とも言われた神様の扱いも男性にこだわらなくていいです。白山さんの神様も女性ですし・・・」とやわらかく返し、「クリスマスのお祝いなどが日常に混在するのもまた日本の風習」だとおおらかに〆てくださいました。今日はお話の内容もさることながら、宮司がお話になる空気感からも自身の「自然体」に及ぶまでじっくりと考える・・・そんな機会となりました。

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