今週の金曜日のお客様、スタジオには『JICA北陸』より支部長の仁田知樹(にったともき)さんにお越しいただきました。『JICA(ジャイカ)』は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う、開発途上国への国際協力を目的とした独立行政法人で、その北陸支部は今年25周年を迎えました。今日の仁田支部長は、ご自身も3年半駐在していらしたという南アジアの幸せの国・「ブータン」の正装(民族衣装)を纏ってのご登場で、お仕事を通して見てきた「世界」について、様々なお話を伺いましたよ。

 島根県のご出身で、久しぶりの“日本海側”生活を満喫していらしゃるという仁田さん。中学時代に「青年海外協力隊」をテーマにした映画に憧れ、ご自身が属することはなかったものの、就職にあたり“派遣する立場”としての「国際協力」を選ばれたのだそう。「青年海外協力隊」は全国からの募集で2年任期、1年に1000人の人材を派遣しており、隊員それぞれの得意分野120~130職種の中で活躍されています。仁田さんは「日本での便利な暮らしよりも、あえて海外での過酷な支援を選ぶ隊員はみんなパワーがある」と誇らしげ。また、東日本大震災時にブータン事務所に属していたという仁田さんは、義援金を握りしめた現地の人たちが、「昔、協力隊にお世話になったから」と遠方から訪れたとき、「人」の関係は国境を越えた「お互い様」を深く実感したと振り返ります。
 
 研修員のお土産でいろんな国のコーヒー豆を揃えているという北陸事務所。コーヒー発祥の国・エチオピアでは、日本でいう「お茶会」のようなセレモニーが存在し、「ルールで3杯飲みました」なんてほっこりするエピソードも語ってくださった仁田さん。世界と繋がってきた経験と人間力の豊かさに感心しきりの時間となりました。

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