今週の金曜のお客様、スタジオには陶芸家の四代・徳田八十吉(とくだやそきち)さんにお越しいただきました。九谷焼の飾り物を軸にコーディネートされた和装(加賀友禅)は、先代に倣う「遊び心」の賜物。実父から引き継ぐ歴史ある「名前」にまつわったエピソードを、今だからこそ語れる思いを交えながらたっぷりとお話いただきました。

 かつては先代の仕事姿に「暗い」と印象を持った反動から、「華やか」な九谷焼づくりにのめり込み、20年近くは距離が開いたままだったと徳田さん。ですが、父の病気をきっかけに「色」を引き継ぎ、その上でオリジナルの試行錯誤を重ねられます。その、「職人親子」ならではの不器用で人間臭い過程には目頭が熱くなるばかりです。

 襲名後は「伝統」への「責任」を感じ、「玉手箱を開いた」ような日々だったとおどける徳田さん。お召し物の「色」が、お迎えする前よりも「深く」感じずにはいられない、ちょっぴり不思議な時間となりました。

◆お話を聴く >>> 20160506kinyoubi.mp3
※スタジオでのお話をお聴きいただくことができます。

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