三丁目の良子さん

◎良子のつぶやき

今週の映画評は「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」です。

 

◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」

重厚でスリリング、見ごたえのある社会派ドラマでした。 なんといってもメリル・ストリープとトム・ハンクスというハリウッドで1,2を争う名優二人の共演で、しかも監督はスティーヴン・スピルバーグときたら、観ないわけにはいきません。

 

ベトナム戦争が泥沼化した1971年。勝てないと解っていながら、多くの若者を戦場に送り込んだアメリカ政府。強くて大きなアメリカの敗北を認めたくないために、戦争に負けた大統領と言われたくないために、事実をひた隠しにした歴代大統領。

 

最高機密文書の一部をスクープしたニューヨークタイムズは、ニクソン大統領から記事の差し止めを命じられた。同じく機密文書を手に入れたライバル紙のワシントンポストはさぁどうする? 裁判にかけられれば全員刑務所行きとなり、会社は倒産するかも… 圧力に屈するか、ジャーナリストの信念を貫くべきか… 編集長のブラッドリーは社主のキャサリンに判断を委ねる。

 

アメリカ主要新聞社初の女性社主であるキャサリンの描かれ方がいいですね。肩に力の入った女闘士ではなく、夫の死によって社長になってしまった彼女の、ふわりと柔らかい視線や仕草が、海賊と呼ばれたブラッドリーの硬派と対照的で面白い。そして、そのブラッドリーの妻も、リーダーたる男の妻の鏡のような女性でした。

 

締め切り迫る中に響くタイプの音、チェックを入れる校正係、枠の中に組み込まれてゆく金属の活字印、輪転機が回り印刷が始まる。刷り上がった新聞は束にされてトラックに積まれ、それぞれの地区に運ばれてゆく。その緊張感!新聞をおろそかに読んではいけません!

 

◎日曜かんたんブランチ

白胡麻をたっぷり召し上がれ。「白胡麻のフレンチトースト」をご紹介しました。

 

◎昭和の名曲をあなたに

小川知子さんで「初恋の人(S44)」をお届けしました。

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