2月17日の放送
2019年2月17日 10:30
カテゴリ:2019年放送分
◎良子のつぶやき
今週の映画解説は「メリー・ポピンズ リターンズ」の紹介です!
◎三丁目映画館~今週の桂木良子お薦め映画
「メリー・ポピンズ リターンズ」
類稀なる美声を持つジュリー・アンドリュースが主演し、アカデミー賞主演女優賞ほか5部門を受賞したあの名作をリメイク?「チム・チム・チェリー」「2ペンスを鳩に」など数々の名曲を生み出したあの「メリー・ポピンズ(1964)」をリメイク? 興味津々で鑑賞してきました。
古風なスーツに黒い傘、何でも出せる大きな鞄を持って雲の上から舞い降りて、気難しい銀行員バンクスさんの二人の子供、ジェーンとマイケルの家庭教師となって、大道芸人のバートと共にバンクス家を明るい家庭に変えて去って行ったメリー・ポピンズ。
今作はあれから数十年後のバンクス家のお話でした。
3人の子供の父親になったマイケルは、妻を亡くし悲しみに沈んでいた。折しも大恐慌の中、想い出のつまった家が差し押さえの宣告を受けてしまう。そんなマイケルのもとにメリー・ポピンズが帰ってきた。
メリー役のエミリー・ブラントは美しくて勝気そう。ジュリー・アンドリュースのような柔らかさが感じられない。歌唱力をジュリーと比べるのは気の毒だけど、美声だし歌も上手なのにソロで聴かせる歌が少なくて残念。前作で重要な役割と務めたのは煙突掃除人だったが、今作では街灯の管理人。梯子と長い棒を持って自転車に乗り、夕暮れにはガス燈に火を灯し、早朝にはそれを消して回る。なかなかノスタルジックな存在で、オールドファンのセンチな心をくすぐります。
映像の美しさやCG画像の進歩は素晴らしく、街灯マンたちの群舞や、夜明け前の街を数十台の自転車が駆け抜けるシーンは見事です。しかし、前作で鳩に2ペンスの餌代を差し出そうとしたマイケルを止め、銀行に預けさせた父親を拝金主義として描いたのに、今作でマイケルがその2ペンスに救われるのはちょっとご都合主義すぎるよね。
コリン・ファースやメリル・ストリープも出演して花を添えますが、最大のサプライズは、前作でバートをコミカルに演じたディック・ヴァン・ダイク! 現在90歳を超えた彼が、素晴らしいダンスと演技を見せてくれます! 拍手! 大拍手!!
ぜひとも字幕版で見て下さい。だってミュージカルですから!
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