今週の「金曜日のお客様」。スタジオには、横浜の『曹洞宗大本山總持寺(そうじじ)』単頭であり、そして金沢の『月心寺』住職の勝田浩之(かつだこうし)さんにお越しいただきました。息子さんに副住職として『月心寺』を任せつつ、月に2度ほど金沢にお戻りになる“修行”生活をなさって間もなく3年…そのきっかけや学び、取り組みについてお話を伺いました。

 

 正月三が日は15万人もの参拝者がいらっしゃるという総本山『總持寺』。「単頭」とは禅宗独独の呼び方で、修行僧の指導監督者の立場に当たりますが、『月心寺』住職のお立場でありながらも再び修行の道へ進まれたのは、たまたまの声掛けがきっかけながら、決め手は、先代が早くにお亡くなりになり、『永平寺』(福井)の声掛けに応えられなかった思いを受け継ぎたいという根底があっからなのだとか。若い修行僧・・・主にお寺の息子が多い中、人生を見つめ直すとの思いで加わる年配の(一般の)方もいらっしゃるそうで、その厳しさから、「やはり健康は大事」と説かれます。
そして、修行といえば私達はまず「座禅」を思い浮かべますが、本来は「草むしりや掃除なども同じ“心”でしなさいという教え」だとの新鮮な話も。「座禅」とは、“無”ではなく、雑念を追求せずに与えられた仕事をめいっぱいこなすことなのだそうで、「人間は脳がある限り無心にはなれない」、「自分も雑念だらけ」と勝田住職自身もおどけます。心の堂々巡りを止めるため、息を数えることに心を集中する「数息観」もレクチャーいただきました。ぜひ皆様もお試しください!

 

 コーナーの最後は、『總持寺』監修のカップそば、「我逢麺(がほうめん)」の紹介へと。法話を読んでいるうちにちょうど3分が経過する動物性食品を不使用の精進麺は、インターネットからも注文できるのだとか。短い時間ながらも、禅の教えと身近さに触れる・・・楽しく、ありがたい時間となりました。

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