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第6章 報道の責任
(32) ニュースは市民の知る権利へ奉仕するものであり、事実に基づいて報道し、公正でなければならない。
ニュースの報道は、なによりも正確かつ公正でなければならず、公平で客観的であることが求められる。
取材にあたっては、まず事実を確認し、また対立している問題については多角的に取り上げ、一方に偏ることのないよう配慮しなければならない。
ドキュメンタリーや情報系番組においても虚偽や捏造が許されないことはもちろん、過剰な演出などにならないように注意する。
スポーツニュースおよびニュース性を持つ各種番組の取り扱いも、報道の各条項に準ずる。
(33) ニュース報道にあたっては、個人のプライバシーや自由を不当に侵したり、名誉を傷つけたりしないように注意する。
憲法は、国民を個人として尊重し、個人の尊厳を認める立場に立って制定されているが、このことは、個人の自由および権利を確認し、最大限に保障することにほかならない。
したがって、ニュース報道に際して、相手の感情を思いやり、真実追求のためであっても、不当に個人のプライバシーを侵したり、個人・団体の名誉を傷つけたりすることはしてはならない。
(34) 取材・編集にあたっては、一方に偏るなど、視聴者に誤解を与えないように注意する。
取材・編集にあたる場合、予断と偏見を持つことなく臨まねばならない。ニュースの報道は、それがたとえ事実でも、取材・編集の方法いかんによっては、真実からかけ離れたものになる危険性を含んでいる。
映像の一部あるいは音声の一部に、一方の偏った事実が放送されると、それが全体像として視聴者に受け取られる懸念が多分にあるので、報道に際しては特に誤解を招かないように注意しなければならない。
(35) ニュースの中で意見を取り扱う時は、その出所を明らかにする。
ニュースおよびリポートなどで意見を扱う時は、事実と意見を明確に区別しなければならない。また、誰の意見か、その出所を明らかにし、責任の所在をはっきりさせることが視聴者に誤解を与えないために必要であり、守らなければならない原則である。
(36) 事実の報道であっても、陰惨な場面の細かい表現は避けなければならない。
必要以上に克明に陰惨な場面を表現することは、視聴者に不快の感を与えやすい。
陰惨な場面を取り上げる限度については、事件の性格や報道の及ぼす影響、当事者や家族の人権・感情などを考慮して、その都度、慎重に検討する必要がある。また、特に青少年に対する影響にも配慮しなくてはならない。
(37) ニュース、ニュース解説および実況中継などは、不当な目的や宣伝に利用されないように注意する。
放送の公共性から考え、ニュース、ニュース解説、実況中継が、報道目的・制作意図とは別に、結果的に一部の不当な宣伝や目的に利用されることは十分、警戒しなければならない。
不当な目的とは選挙の事前運動などを指すが、政治活動以外に想定されるケースとして、商行為や宗教活動などがある。
(38) ニュースの誤報は速やかに取り消しまたは訂正する。
放送法では、真実でない事項の放送によって権利の侵害を受けた本人、または直接関係人から放送後3ヵ月以内に訂正放送の請求があった場合は、調査して真実でないことが判明した日から2日以内に訂正または取り消さなければならないとしている。ニュースについてはその性質上、特に速やかに正さなければならない。
また、自ら誤りを発見した場合にも同様の措置をとらなければならない。
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