第2章 法と政治

(6) 法令を尊重し、その執行を妨げる言動を是認するような取り扱いはしない。
法令の内容またはその執行を取り上げる場合には、法令に反する言動を是認することのないように注意する。
法令を批判する場合には、一方的にならないよう留意する。

(7) 国および国の機関の権威を傷つけるような取り扱いはしない。
国の象徴としての天皇もここに含まれる。また、地方公共団体およびその機関についてもこの考え方を準用する。

(8) 国の機関が審理している問題については慎重に取り扱い、係争中の問題はその審理を妨げないように注意する。
国会、内閣、裁判所などが、事実を調査したり、法令に照らして検討中の問題を番組等で取り上げる時は、世論に与える影響を十分に考慮に入れて、慎重に検討する必要がある。
取材源が一方に偏らないように注意し、また出演者が公正に選定される必要がある。特に訴訟事件を取り上げる時は、一方の主張に偏らないように客観的に取り扱い、裁判に対して圧力をかけるような放送は行うべきではない。

(9) 国際親善を害するおそれのある問題は、その取り扱いに注意する。

(10) 人種・民族・国民に関することを取り扱う時は、その感情を尊重しなければならない。
日本と外国との問題、あるいは他国間の問題、特に国際紛争を扱う際は、海外への影響を考慮して、国際的不和の種をまかないように注意する必要がある。
外国人の生活・風習などを取り上げた場合、われわれが見てなんでもないようなことが、外国の人々の感情を意外に刺激することがある。
外国を題材とする番組や輸出番組は、その国の感情を損なうことのないように十分に配慮しなければならない。
外国映画を放送する場合も、その内容が国際親善を害するおそれのないように配慮する。
また、外国国旗、国歌の放送にあたっては、敬意を欠くことのないようにしなければならない。

(11) 政治に関しては公正な立場を守り、一党一派に偏らないように注意する。

(12) 選挙事前運動の疑いがあるものは取り扱わない。
公職選挙の選挙運動は、放送に関しては選挙期間中における経歴・政見放送だけが認められ、それ以外の選挙運動は期間中、期間前を通じて一切禁止されている。したがって、期間中はもとより期間前においても、選挙運動の疑いのあるものは取り扱ってはならない。
現職議員(地方議会議員を含む)など現に公職にある者を番組に出演させる際には、その必然性および事前運動的効果の有無などを十分に考慮して判断すべきである。
立候補予定者については、選挙の公示(告示)が近づいた時は、番組であると広告であるとを問わず、その起用にあたっては慎重でなければならない。立候補者および立候補予定者の出演は、公示(告示)後はもちろん、少なくとも公示(告示)の1ヵ月前までには取りやめることが望ましい。
なお、公示(告示)の1ヵ月以上前であっても、結果として事前運動的効果をもたらすおそれのある時は、番組であると広告であるとを問わず、出演を取りやめることが望ましい。ただし、党派を代表しての出演は例外である。
参議院および地方自治体の場合は、議員および首長の任期満了時が当初から確定しており、補欠選挙を除いて選挙の時期もはっきりしているので、立候補予定者の出演契約に際しては、公示(告示)何ヵ月前までと、あらかじめ期間を定めておくほうがよい。
これに対して衆議院のほうは、解散による選挙を考えるのが普通であるが、この場合、解散がかなりの確度をもって予想される段階から、立候補予定者の出演は避けるべきである。継続出演契約の場合にも、この時点で出演を中止するという条件をつけておくべきであろう。
また、立候補者および立候補予定者が著者やモデルになっている書籍の広告、あるいは他の立候補者および立候補予定者に著しく利害を及ぼす表題や表現を用いた書籍の広告なども、同様に取り扱う。
選挙について局が自主的に行う報道・評論などにおいても、選挙の公正さを害さないよう公平に取り扱う。

(13) 政治・経済問題等に関する意見は、その責任の所在を明らかにする必要がある。
政治・経済等に関する意見は、予想以上に社会・人心に大きな影響を及ぼすことがある。特に、その出所が明らかでなく、責任の所在がはっきりしない場合は、視聴者が放送局の意見のように誤解をすることがある。
これらの意見を放送する時は、放送局はその責任の所在を視聴者に明確に知らせる必要がある。

(14) 政治・経済に混乱を与えるおそれのある問題は慎重に取り扱う。
政変など重大な政治上の問題、倒産や金利の変動などの経済上の問題、あるいは天変地異などの社会問題等は、取り上げる方法のいかんによっては社会的な混乱を招くおそれがある。したがって、それらに対する報道や論評にあたっては、たとえ事実であっても、その影響を慎重に配慮する必要がある。

北陸放送放送番組基準
日本民間放送連盟 放送基準
  第1章 人権
  第2章 法と政治
  第3章 児童および青少年への配慮
  第4章 家庭と社会
  第5章 教育・教養の向上
  第6章 報道の責任
  第7章 宗教
  第8章 表現上の配慮
  第9章 暴力表現
  第10章 犯罪表現
  第11章 性表現
  第12章 視聴者の参加と懸賞・景品の取り扱い
  第13章 広告の責任
  第14章 広告の取り扱い
  第15章 広告の表現
  第16章 医療・医薬品・化粧品などの広告
  第17章 金融・不動産の広告
  第18章 広告の時間基準

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