| 第15章 広告の表現
(120) 広告は、放送時間を考慮して、不快な感じを与えないように注意する。
視聴者の感情を尊重して、生活時間にふさわしくない広告は慎重に取り扱う。
不快な感じを与えるものとしては、商品やサービスの種類と表現方法の二つがある。
(121) 広告は、わかりやすい適正な言葉と文字を用いるようにする。
一般視聴者が理解しにくいような言葉や文字は避けるようにする。また、外国語を過度に使ったコマーシャルは、わかりやすい説明をつけることが望ましい。
外国語だけのコマーシャルは、原則として取り扱わない。
(122) 視聴者に錯誤を起こさせるような表現をしてはならない。
錯誤を起こさせるのは、意識的に錯誤を起こさせようとするものと、無意識のものの二つの場合がある。表現方法としては、直接的なものと暗示的なものがある。いずれの場合でも、視聴者の不利益になるおそれがある。特に注意しなければならないのは、視聴者の知識や経験の欠如を利用して錯覚を与えようとするものである。二重価格の表示などには、この例が多い。
なお、いわゆるサブリミナル的表現手法については第60条参照。
(123) 視聴者に不快な感情を与える表現は避ける。
コマーシャルは、視聴者の生活感情を損なうものであってはならない。したがって、いたずらに享楽的な面を強調するもの、露骨に性的な表現・描写をし、性道徳を冒とくするもの、殺人、拷問、暴力などに関し残虐な表現・描写をして視聴者に恐怖感を起こさせるおそれのあるものは、取り扱うべきではない。
表現手段として社名、商品名、キャッチフレーズなど特定の商品情報の繰り返し並びに同じコマーシャルの反復などは避ける。
なお、細かく点滅する映像手法などについては、第61条参照。
(124) 原則として、最大級またはこれに類する表現をしてはならない。
放送に登場する多数の広告主が、自己の商品やサービスについて、それぞれ世界一、世界初、最高、○○だけ、などのような最大級の表現を使った場合、視聴者を迷わせるだけでなく、放送広告に対する信頼感が失われることになる。
最大級の表現は、古くからの広告の常とう手段だからといって、安易に使用してはならない。多くの業界が業界単位の公正競争規約で最大級表現について自主規制を行っているが、その範囲内であっても使用してもよいのは、その根拠や数字の出所が公に認められる時に、それを併せて提示し、局がこれを認めた場合に限る。合わせて、可能な限りCM中に明示する。その際、最大級表現の範囲は、認められた範囲を逸脱してはならない。
(125) ニュースで報道された事実を否定してはならない。
自己の商品や企業について都合の悪いことをニュースで報道された時、広告の中で、ニュースの内容を否定・訂正したり、あるいは誤認を与えたり、または内容について疑念を抱かせるようなことを表示するのは避ける。
「ニュース」とは、局の放送するもののほか、他局のニュース、新聞報道などを含む。
(126) ニュースと混同されやすい表現をしてはならない。特に報道番組のコマーシャルは、番組内容と混同されないようにする。
広告は視聴者にとって番組と区別されるものでなければならないが、特にニュース、天気予報、交通情報は、事実が報道されるため信頼性が高いので、明確に区別される必要がある。表現にあたっては、ニュースと紛らわしい映像やテーマ・ミュージック、チャイムその他の音響効果などの使用は避けるほか、コマーシャルの言葉遣いもニュースと混同されないようにする。
ニュースをはじめとする報道番組内やその前後のコマーシャルでは、特にこれらの点に慎重な注意を払わなければならない。
(127) 統計・専門術語・文献などを引用して、実際以上に科学的と思わせるおそれのある表現をしてはならない。
難しい表現や統計などを引用すると、権威があるものと誤認されやすい。これを広告に利用して、視聴者に実際以上に科学的であると誤認される表現は、一種の不当表示である。特に、医薬品や医薬部外品、化粧品、食品など、健康に関連深い商品では、この種の表現は避ける。
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