| 第10章 犯罪表現
(66) 犯罪を肯定したり犯罪者を英雄扱いしたりしてはならない。
犯罪の取り扱いの基本的態度としては、“犯罪行為の肯定”“犯罪者の英雄仕立て”を避けるべきであり、フィクションの場合は特に魅力的なものとして取り扱わないように注意すべきである。
(67) 犯罪の手口を表現する時は、模倣の気持ちを起こさせないように注意する。
犯罪は模倣によって発生する場合もあるので、手口を詳細に描写したり示唆しないように配慮する必要がある。
(68) とばくおよびこれに類するものの取り扱いは控え目にし、魅力的に表現しない。
(69) 麻薬や覚せい剤などを使用する場面は控え目にし、魅力的に取り扱ってはならない。
麻薬及び向精神薬取締法、あへん法、大麻取締法、覚せい剤取締法などによって犯罪となる行為を肯定的・魅力的に表現してはならない。
麻薬の輸入・輸出・製造・製剤・譲渡・譲受・交付・施用・所持・廃棄・原料植物の栽培・麻薬を記載した処方せんの交付は、所定の免許を受けた者が法律の定める条件(麻薬の種類によってそれぞれ異なる)に従って行う場合を除いては禁止されており、その禁止に反した行為には刑罰が科される。これは、向精神薬についても同様である。
あへん、大麻、覚せい剤についても、それぞれの法律に禁止規定がある。
また、睡眠薬その他の薬物や、シンナーなどの劇物、毒物の取り扱いについては、視聴者の乱用、誤用、悪用を誘発しないように配慮する。
ドラマなどで中毒を起こすような薬物、毒物などの一時的効果を魅力的に表現することも避けなければならない。
(70) 鉄砲・刀剣類の使用は慎重にし、殺傷の手段については模倣の動機を与えないように注意する。
鉄砲・刀剣類の所持は、法律で認められた特別の場合以外は禁じられているので、番組内で安易に使用してはならない。小道具の模造けん銃についても所持に関しては制限があるので注意を要する。
凶器を使って安易に殺人を行う演出や描写は、思わぬ殺傷の動機を誘発する危険があるので、番組構成上、必要最小限度にとどめるように配慮する。
(71) 誘拐などを取り扱う時は、その手口を詳しく表現してはならない。
人を略取、または誘拐することは、最も卑劣で非人道的な行為であり、殺人の危険を伴うこともあるので、この種の犯罪の取り扱いには注意を要する。
たとえフィクションであっても、それが動機となって犯罪を誘発することがあるので、詳細かつ具体的な表現描写は行わない。
(72) 犯罪容疑者の逮捕や尋問の方法、および訴訟の手続きや法廷の場面などを取り扱う時は、正しく表現するように注意する。
逮捕・尋問・訴訟・審理等の描写を誤ると、司法や法律に対する不信の念を誘発することもあるので、これらの描写・表現は正確に行うことが望ましい。
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